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イロメ / 著・草間さかえ / 新書館(ディアプラスコミックス)

そっけない銀縁眼鏡のむこうから、野田先生は俺に信号を送る。
ここ、テストにでるぞ。 ここ覚えとけよ。
――でも、先生、ほんとに送りたい信号はそれなの?
先生と生徒、先生と卒業生、先輩と後輩、幼なじみの同級生。
校舎の中で生まれ、育ってゆくいろいろなイロコイを描いた、
描き下ろし満載の草間さかえ傑作読み切り連作!
<コミコミスタジオ紹介文より抜粋>

短編集、全4編収録。
草間さんの短編集です。表題作のイロメは生徒×先生。
その他、後輩×先輩、同級モノ、もうひとつ生徒先生のラインアップ。
イロメは表題作にも関わらず一話完結の短編なんですけど、
相変わらず草間さんらしい味のある作品だったと思いました。
特に目立った面白さっていうのはないんです。でも、その目立った面白さがない、
BLらしくない、だけどBLな部分がものすごく好きです。
少ないページ数で何を語れるか、何で読者を引き付けるかをよくわかっています。
「先生のイロメ」というかなりわかりづらいところがポイントなんですけど、
そのわかりづらさが私は好きです。現に、草間さんの作品は内容的に
いつもわかりづらい!普通だったらわかりづらいストーリーって嫌になっちゃうん
だろうけど、それでも読み続けたいって思うんです、草間さんの作品は。
よくこのわかりづらさで編集さんに止められないなぁとか思う時もある(笑)
後半のカオス(前後編)にはイロメの受けの先生もでてきます、いいお話でした。
今回は短かったけどイロメが一番私の中でヒット。ストイック眼鏡受けが・・・!
特に仮定とかなくて、すぐに体の関係になってもずっと好きだった~みたいなのも
全然ありだと思いました。そういう点ではまとまりのあるお話だったのかと。

★★★★★
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夢見る星座 / 著・草間さかえ / リブレ出版(BE×BOY COMICS)

うなじ、手首の内側、君のほくろはスーツに隠れそうな場所にある。
それを線でつないだら、綺麗な星座になるだろう…。
男たちが日常で抱える秘密の妄想が、ある日美しい恋になった。
誰かに話したくなるような、5つのロマンチック・ストーリーズ☆
<リブレ出版公式ページより抜粋>

短編集・全5編収録。
表題作「夢見る星座」はリーマン(上司)×リーマン(部下)、スーツが萌える。
体のホクロを辿ると一つの星座になるんじゃないか、っていう上司のエロ妄想。
って言っても、受けの方が先に上司に気を持っていたという感じですが。
この、ホクロを星に例えて星座がなんちゃらという下りの発想が凄いと思います。
リーマン×リーマンなのになんかラストとか甘くてかなりクるものがありました。
リーマンだからと言って大人な雰囲気を貫く必要もないよな、と実感しました。
「白昼白夜」は保健室の主×悩める高校生。保健室の主ってのは一コ上の先輩。
攻メガネでした。悩める後輩は色々疲れていて、保健室で抜いてあげるんですが、
そのシーンが大したことしてないのになんかエロく感じました。
受けが結構ツボだった。泣いちゃうとことかかーわいいんです。
結構攻メガネ率が高い一冊だったと思います。私的にはかなりオイシかったです。
全体を通してエロは温めですが、草間さんの描くキスやエロは大したことなくても
凄くエロく色っぽく感じるのが凄いと思います。キスシーンだけで盛り上がる!

★★★★★

災厄のてびき / 著・草間さかえ / 東京漫画社(MARBLE COMICS)

単行本未収録作品+描き下ろしを加えた新装改訂版。
甲斐性無しの売れない小説家がネタ探しで出向いた連続放火の火事現場。
最前列には様子がおかしい学生服姿の少年がかならずいた…。
火を見ることでしか欲情できない少年と小説家のてびき。
<東京漫画社公式ページより抜粋>

短編集・全5編収録。
表題作が4話に渡って描かれていて、その他が1話完結の短編です。
この草間さんの本、反響は様々なようで、はつこいの死霊が良すぎて、
こっちは受け入れられない~みたいな方もいるような感じですけど、
私はこの作品も大好き。むしろ、この作品が好きですね。
やっぱり設定からして凄いです、火を見ると欲情して勃っちゃうとか。
受けの宮沢は出会った頃は中学生、のちに高校生になります。
宮沢は童顔だったので、若干ショタっぽいイメージも漂ってました。
ってか、災厄のてびきだけじゃなく、この本全体が少しショタっぽい。
私はショタ苦手なんですけど、草間さんのコレは不思議と大丈夫でした。
愛ゆえですかね・・・(!)災厄のてびき、結構エロいです、最高。
表題作以外では、「散発唱歌」っていう床屋定員×お客の話が面白かったー。
お客がリーマン、年下攻めで、床屋男がかっこいい!攻メガネ!扉絵かっこいい。
内容もギャグというわけではないんだろうけど、面白かったですー。
あとは、なぜか浮気もののお話とか、ショタの話とか。
レトロな絵が最高です、草間さん。今の草間さんの漫画に比べると、
線がかなり太いですけど、それもまた草間さんの味ですね。
なんだかんだで、凄い回数読んでると思います、この漫画は。私は大好き。

★★★★★

はつこいの死霊 / 著・草間さかえ / 東京漫画社(MARBLE COMICS)

母親の浮気に嫌気がさしていた智はアパートの隣人である裕一と仲良くなる。
誰かを好きになることはない、無意味だ、という智に、
「それでもきっと誰かを好きになるよ」と慰められた夏休みのある出来事。
それが10年後に初恋の死霊となって息をふきかえすとは思ってもいなかった…。
<東京漫画社公式ページより抜粋>

マジで大好き草間さんの本です。私は絵描きでもなんでもないですが、
ホントに崇拝してます。絵のセンスも、漫画のクオリティも凄く高い。
最初の一話は智と裕一の過去の話から始まり、10年後再会して展開していきます。
智は裕一より結構年下なので、この作品は年下攻めのリーマン受けといった感じ。
この漫画の見所は何だと聞かれれば、全部だと言う以外できないのですが、
攻めの智のSッ気は結構見どころかと思います。こーゆう強気年下攻め萌える。
言葉責めとかが様になってて、エロいんだけど変態って言葉は似合わない感じ。
Sなのになぜかどことなく優しいのもツボでしたねー。かっこよかった。
受けの裕一は堅物リーマン。堅物リーマン受けとかもう最高だし・・・!
エロをまたエロく描くのも草間さんの魅力の一つでもありますねー。
この「はつこいの死霊」っていう考えが普通じゃ出てこないようなアイディアで、
どうやったらこんなコンセプトが生まれてくるんだろーって思います。
ギャグ要素はほとんどない大人の恋を描いています。
最終的にわかる全ての元凶ってのも緻密な感じでまたいいです。
ホントにホントに大好きな一冊。カバー裏漫画も面白くて笑ったなぁ。

★★★★★

肉食獣のテーブルマナー / 著・草間さかえ / コアマガジン(drapコミックス)

安藤はゼミの先輩・水沢が苦手だ。しかしある日、水沢が双子の兄に秘めた
欲望を持っている事を知ってしまう。秘密を共有した二人の関係は…?
その他、兄・亮司のラブストーリーも同時収録!!
お前、俺を慰めようなんて百年早いよ───。
<コアマガジン公式ページより抜粋>

短編集・全4編収録。
私の中のホモ漫画の神(門地さんもトジツキさんも神だけど)、草間さんの作品。
ホントこの方には急速に惹かれて、今では大ファンになりました。
一作目の「キス、シロップ」はマンションの406号室の岸田さんと、
506号室の水沢君の話。岸田さんはリーマンで水沢君は大学生なので、
年上攻めの話。水沢君可愛かった・・・!で、水沢君の双子の弟の話が、
肉食獣のテーブルマナーになります。水沢兄(亮)はネコ、しかし弟(サトシ)は
ドSなタチ。肉食獣~では、水沢弟の大学の後輩が水沢弟の餌食になってます。
自分より体格も大きい後輩の安藤が組み敷かれるシーンは必見です!
サトシのドSっぷりに私はもうやられました。たまに優しいとことかも萌えたー!
三作目「ここだけのハナシ」は女性に人気なゲイのリーマン×オタクなリーマン。
オタクリーマンの方は18禁美少女ゲームをやりながらマスかいたりしてます。
ホモ漫画では前代未聞な感じがツボでした。自分がオタだって気付かれたときの、
受けの血の気の引くような気持ちに共感できた(笑)
幼馴染の気さくな青年×ピアノ教室の先生の一作もあり。眼鏡ストイック受けは
萌える。基本的にお堅い受けには非常に萌える。エロは多くはないですけど、
ボチボチ。エロい雰囲気は終止出てる作品でした。これ物凄いオススメの一冊。

★★★★★
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