27時に恋をささやいて / 著・橘ケイコ / 幻冬舎（リンクスコレクション）

広告代理店に勤務するヤリ手の営業マン・三上は、普段、コンビを組んで
仕事している同僚が急病で倒れたために、後輩の野上を得意先との
接待の席に同席させた。だが、酒に弱い野上はまったく役にたたず、
三上一人で盛り上げる始末。その帰り道、深酔いした三上は、
フトした衝動から野島に激しいキスをしてしまい…!?
＜幻冬舎公式ページより抜粋＞

短編集・全５編収録。
魅惑のスーツ本！って言ってもいい感じの漫画。リーマンが多い。
表題作は上司×後輩、その他バーテン×大学生、アシスタント×アートディレクター、
印刷屋×デザイナー、リーマン上司×後輩の５編収録。
橘さんの初コミックスだったそうですが、初とは思えないくらい画力が高い！
絵も話もどちらもよかったです。ここまで大人の恋で固めている本も
少ないと思います。個人的にはツボなキャラが多くて楽しめまいた。
バーテンと、真性Ｓのリーマン上司はとにかくかっこよかったですよ！
私好みの攻メガネが出たときにはギャーギャーしました。
どの作品も短編なのにまとまりがあり、読み終わった後の物足りなさっていうのが
なかったです。エロもちゃんとありますし、そこまでの流れも不自然じゃない。
絵が上手いのもありますが、おそらく漫画が上手いんだと思います。
かっこいいキャラも描けて、可愛いキャラも申し分ないくらいに描けてますし、
今後が楽しみな作家さんだという印象は受けました。
ほぼリーマンの大人な恋で固めていた一冊だったので、今度は是非とも
ちょっと毛色の違った話や高校生モノが見てみたいところです。

★★★★☆

コイビト未満契約 / 著・鈴原ひろの / 光文社（kobunsha BL COMIC）

ゲイでタチの訪問販売員・仲野さんは、営業先で美形メガネのお客様、
松本さんに出会い、部屋に招き入れられて心をときめかせてしまう。
しかし、それは美人なメガネの罠だった……！！タチ販売マンの受け受けしい
ラブストーリーに加え、中学校英語教師でショコタン☆アレン先生の
ビューティフルライフと、描下ろしコミック『桃尻太郎』の同収録も必見
＜光文社公式ページより抜粋＞

初めての光文社ＢＬコミックシリーズです。
帯に攻め×攻めとあったのが気を惹きましたね。とりあえず、普段は
タチをやっている仲野がネコに回っていたあたりが攻め×攻めなのでしょう。
内容は下らない（いい意味で）ギャグを交えたラブコメでした。
ギャグ自体は凝ったものはなかったんですが、テンポはよかったと思います。
受けも攻めも結構アホでした（笑）なんだかんだで、受けの仲野が松本に
流されてしまっている辺り、もう少し抗ってくれると面白かったですね。
途中途中現れる当て馬キャラもギャグ要因に。
ゲイバーでの「今日はネコが猫耳をつけるイベント」っていうのはウケた！
攻メガネ且つ美形な松本は好きです、アホっぽいとこもいいかと。
扉絵がいちいち面白かったですね、こういうノリは嫌いじゃないです。
同時収録はショタコン先生と中学生のお話が入ってます。
ショタコン先生が鼻血とか出してるのが、ベタだけどおもろい。
若干全体的に笑いを重視しすぎてる気はしました。もっと内容を濃くして、
恋愛面を色濃く描いてくれてもよかったかと思います。
絵柄はシンプルでクセの無い絵です。
せっかくギャグも入れて面白くしてるので、もう一ひねりだったかと。
★★★☆☆（＋半分）

ラブネコ / 著・三島一彦 / リブレ出版（BE×BOY COMICS）

日々お疲れな英二が家に帰ると、そこにいたのは耳＆しっぽの生えた
ご奉仕ネコロボット・ネココだった！
過激に尽くしちゃう★のも、押し倒しちゃうのも…
純粋でキレイな愛もみーんな大好きなご主人様のため★
可愛すぎて大反響のネコ耳決定版、描き下ろし16Ｐ追加の新装版だニャ!!
＜リブレ出版公式ページより抜粋＞

三島さんの本はほとんど持っているのですが、このラブネコだけは、
「ショタっぽいんかな・・・？」という先入観に囚われてずっと買って
なかったんですが、今回思い切って手にしてみました。
結論・面白かったよ！もっと早く買ってればよかったかも、と。
三島さんの本の中でもかなり好きな部類に入ると思います。
まず、心配してた攻め・ネココですがそんなショタショタしてない二重人格ネコで
ご主人の英二が大好きで一生懸命なとこがむしろ可愛かったー。
こーゆう、ただ可愛いだけじゃないキャラってのは私は好けるんです。
いつもながら、三島さんの漫画はラブコメ、テンポがすごく好きです。
ネココと英二のやりとりは笑えました。ネココが時折英二に、
飛びつくシーンが好きです。そして、ネココは格好が可愛い。服とか。
当て馬っぽいキャラも居ましたが、相変わらず不憫な感じでした（笑）
英二もネココに腹立てつつもいなくなった時に必死で探す様がよかった！
三島さんの漫画にしては結構エロ度高めだったと思います。
最近の三島さんの漫画はこんなしっかり描きません（ラブネコは新装版）
しっぽプレイとか絶対萌えないって思ってたのに、ちょっと萌えたぜ・・・。
ラブネコ番外編、ミミオの話もあります。ミミオが攻めなのは詐欺だ（笑）

★★★★☆

彼氏グラマラス / 著・わたなべあじあ / 芳文社（花音コミックス）

高校生のミヤは真弓（マユ）とラブラブ恋人同士☆ でも最近
「××してるとこ見せて★」と、真弓の要求がヘンタイ化してきた！
こんなに濃い毎日を送っていたら、案外恋も早く冷めちゃうかも!?
不安になったミヤは「Ｈ一週間禁止令」を出したのだが…!?性欲満タンカップルの
濃厚エクスタシー★真弓の兄×ガテン系美青年・八郎の肉体派アダルトラブも収録★
＜芳文社公式ページより抜粋＞

いや～・・・なんと言うか、特殊な感じのできたなぁというのが大まかな感想。
一応二つお話が入っていて、メインは高校生のマユとミヤのお話。
そしてもう一つがマユの兄とガテン系美青年・八郎の話。
まー、かなりエロ度が高い。あじあさんの本はいつもエロいですが。
まず、これは個々の趣味に分かれると思うのです。
内容的には面白いし、私も嫌いじゃないんですけど、４Ｐとかあるし、
受×受もある。まぁ、受×受は結構いけましたけどね。
問題は、あじあさんもあとがきで語っている、ミヤのキャラにある！
第一話目、ミヤとマユはリバから始まります。ミヤはかなりの男前、
マユも体格がさほど変わらない男前。ところがどっこい、二話目、三話目・・・
そして、ラストの描き下ろしエロに至るまでの間、どんどんミヤのキャラが
変わっていってます・・・。あじあさんの個人的趣味が変わったとかで。
キャラが変わってるというのは、いわゆるショタ化。可愛くなりすぎてます。
正直、私は一話目のミヤがツボだったので、びっくりしました。別人かと。
多少変わっちゃうならまだしも、最初と最後の違いが激しすぎた・・・。
受×受でレズ行為を楽しんだり、ドＳ兄弟がヤりまくったりってのは、
私的にはヘーキでしたけど、ミヤのキャラの変わりっぷりには驚いた。
面白かったは面白かったんですけどね。めったにない内容。
そして、あじあさんの冴えわたる超絶美絵。すごすぎる。

★★★☆☆

その唇をひらけ / 著・三池ろむこ / 芳文社（花音コミックス）

たまきは、幼なじみの慎司が好き。わがまま　おうへい　自分勝手なオレ様だけど。
最近は、じゃれたり抱きついてくる距離の近さにも緊張する始末。
これじゃダメだと『慎司離れ』を決意したたまきだけどかえって会いたく
なっちゃって…。ココロとカラダでときめくスクールラブ読み切りシリーズ。
家庭教師×高校生の夏体験★話題のケモミミショート同時収録。描き下ろしも大充実!!
＜芳文社公式ページより抜粋＞

短編集・全４編収録。
高校生同級モノ、カテキョ×高校生、ネコ擬人化、同居モノの３編収録。
高校生モノは王道でしたが、いい味だしていたと思います。
カテキョ×高校生も王道ですけど、面白かったですー。
ろむこさんの本にしては、エロが若干強めだったかな、と。
ナニとか描いてましたし、ちゃんと。ガチホモって感じじゃなくて、
どれも自然体なお話、ほんわかだけどＢＬっていう感じでした。
高校生同級モノで出てきた我侭でちょっと強引な攻めが気に入ったかも。
高校生のカーディガンとか私も萌えます。
どちらかと言えばしっかりと描かれた絵ではなく、線とかシャーっていう
ような絵なんですけど、ろむこさんの絵はキレイだと思います。
王道を描きこなした一冊でした。

★★★☆☆（＋半分）

僕らにまつわるエトセトラ / 著・九號 / 幻冬舎（ルチルコミックス）

郁と恵太は幼なじみ。物心つく頃には何をするにも一緒だったふたりは
野球を始めたのも一緒だった。しかし、中学生の頃、恵太は行くをかばって
交通事故に遭い、野球のできない体に。二人一緒に高校に進学したが、
郁は野球部には入らず、恵太を避ける毎日。離れようとする郁に恵太は・・・！？
郁と恵太のその後を３１Ｐ描き下ろした「僕らにまつわるエトセトラ」を
収録した初コミックス。　＜本編裏表紙より抜粋＞

短編集・全３編収録。
以前から小説の挿絵とかで九號さんの絵を見ていて、めちゃめちゃキレイだな～と
思っていたところコミックスが出るとのことで買ってみました。
漫画だと挿絵の時とはまた違った雰囲気が味わえていいものですね。
表題作は高校生同級モノ、その他もういっこ高校生同級モノと、
作家×居候の年の差っぽいお話が収録されています。
どれも描写は温くチュウくらいまでですけど、学園モノはそれでいいのですよね。
一回読んだだけだと、王道っぽい印象しか受けないんですけど、
二回、三回と繰り返し読んでいくと、キレイな絵とともに話の味が出てきます。
個人的には作家×居候のお話が好き。居候くんが可愛かった。
あーゆうボケてるキャラすごい好きですね。
優等生がキャラ豹変して黒くなるとか、九號さんその辺のツボは押さえてます。
絵がキレイっていうか、漫画が丁寧だと思いました。丁寧に描いてる感じ。
こーやって丁寧に描かれてる漫画はとにかく読みやすい！

★★★☆☆（＋半分）